●2021年末に登場した新世代のバーダープラネタリウムUBVRIフィルターは、オリジナルのベッセルフィルターの特性と完全に互換性があると同時に、現代のフィルターに対する要求にも応えることができる、現代的なフィルターセットです。
●透過範囲：約550 〜 約800 nm
●使用鏡筒： f/15 〜 f/1.8

●2021年末に登場した新世代のバーダープラネタリウムUBVRIフィルターは、オリジナルのベッセルフィルターの特性と完全に互換性があると同時に、現代のフィルターに対する要求にも応えることができる、現代的なフィルターセットです。
●測光用フィルターの厚さは、他のバーダーフィルターと同じです。48mm（セル付）サイズまでのすべてのフィルターの厚さは2mm（31.7mmセル、φ31mm、φ36mm、48mmセル）
●φ50.4mm以上のフィルターは3mm厚となります。（φ50.4mm、50mm角、65mm角、100mm角）
●これによって市販のフィルターホイールに装着することが出来、旧来の光電測光用フィルターでは厚みが欠点となりしっかりと固定できないという問題から、汎用性が大きく増すことになりました。
●またガラス厚が他の汎用フィルターと同規格となったため、同サイズの他のバーダーフィルターと同程度の焦点距離を持つことになりました。
●最新のプロ用センサーにも十分な大きさで、アマチュア望遠鏡の一般的なフィルターマウントでの取り扱いにも最適な最大100x100mmまでのサイズが用意されています。
●最新技術でCMOSに最適化されており、かつ従来と同じくCCDにも非常に有効
●Reflex-Blocker™ コーティング
　補助光学系の厳しい条件の下でもハローの発生を最大限に抑制
●フィルターの厚さは既存の規格と同じで、パーフォカリティに細心の注意を払っている
●フィルターの端に光が当たっても反射しないように、フィルターの端を全体的に黒くし、フィルターのリード側の指標を表側の黒い外縁を採用
●各フィルターは個別にコーティングされておりコーティングの端は密封
　（コーティングが露出したままの大きなプレートから切り取られたものではありません。
●Life-Coat™より強固なコーティングを施し、過酷な環境下でも劣化しないコーティングを実現。

・UBVRIシステムは、1950年代にマクドナルド天文台の0.9m望遠鏡用に開発されたもので、当初はジョンソンUBVフィルターセットで構成されていましたが、後にカズンズがスペクトルの赤色領域用のRフィルターとIフィルターを加えて拡張しました。

・ジョンソンとカズンズによる拡張UBVRIシステムのフィルターは以下の通りです。

　U - Ultraviolet（約320〜400nm）
　B - Blue（約400〜500nm）
　V - Visible（約500〜700nm）
　R - Red（約550〜800nm）
　I - Infrared（約700nm〜900nm）

・当時の技術水準では、フィルターの厚さや透過率が異なるだけでなく、エッジが明確に定義されていませんでした。そのため、スペクトルはプラトーではなくカーブを描いています。

・1990年、M.S.ベッセルは、当時普及しつつあった新しいCCDカメラのためのフィルターの組み合わせを考えました。このBessel-UBVRIフィルターは、現在でも標準的なものであり、AAVSOなどのアマチュアサークルでも最も広く使用されています。
・特にVフィルターは、安価に測光ができる入門用として重宝されています。目視の明るさにほぼ対応しており、測定値は1つだけなので、テクニックを知るには最適です。

・2010年以降、バーダープラネタリウムでは、Bessel方式の測光用UBVRIフィルターを提供しています。
・このフィルターは、誘電体コーティングによって色ガラスを経年劣化から保護すると同時に、必要な透過特性を備えています。
・ただ残念ながら、AAVSOによる比較の結果、現代の「ベッセルフィルター」のすべてが実際に本物のベッセルフィルターの不規則なフランクを示すわけではなく、急なフランクを持つプラトーが存在することが多いことがわかりました。
・誘電体フィルターではこのような急峻な傾斜を簡単に実現することができますが、誘電体フィルターで得られるデータは、昔のデータセットとは単純に比較できないか、あるいは比較が困難となる場合があります。