175mmの超ロングバックフォーカスにより広範な応用性を確保。主鏡固定式のため不快なミラーシフトも皆無。高性能な万能機として、様々な用途に広範な適応性を示します。
■光学系GS-200CCの光学系は自社研磨工場を持つGS社が技術の粋を結集して製造したもので、丁寧に研磨された鏡面は合成焦点面波面誤差PV=1/6λ以内・RMS=1/30λ以内に収まっており、焦点内外像の対称性も良好です。主鏡・副鏡の素材には溶融石英(クオーツ)を贅沢に使用。溶融石英は非結晶のため化学的にも熱的にも強く、精密な研磨が可能になると共に、膨張率が青板の約1/20、パイレックスの約1/8と格段に低いため、高度な光学性能と確実なピントが維持できます。更に主鏡・副鏡には共に反射率97%の増反射メッキを施し、総合反射率94%を確保。通常のアルミメッキ+シリコンコートと比較すると総合反射率で25%以上明るいため、特に淡い対象の観測において大きな威力を発揮します。中央遮蔽率は33.25%に抑えられており、高倍率惑星観測においても十分な高デフィニションを示します。主鏡固定式のため、主鏡移動式カセグレンにありがちな不快なミラーシフトも皆無。常に安定した視野で観測・撮影が行なえます。
■鏡筒仕様
鏡筒素材には丈夫な鉄材を採用し、美しいグロッシーブラック仕上げを施しています。全長62cm&重量8.1kg。鏡筒内部には11枚の遮光環が配置され、迷光を徹底排除してコントラスト低下を防いでいます。スパイダーは1.5mm厚の4本足VANE型を採用し、回折像への悪影響を最低限に抑えています。鏡筒下部には74mm幅のアリガタ金具が装備されており、Losmandy規格のアリミゾにそのまま搭載可能。鏡筒上部には標準規格幅のアリガタ金具が装備されており、ビクセン・タカハシ・SYNTA等のアリミゾに適合。もちろんファインダー脚用アリミゾ台座(左右位置換装可能)も装備しており、GS・ビクセン・SYNTA互換のファインダー脚が装着可能です。
■接眼部CNC切削加工による2インチ大型接眼部を搭載。鋭角段差のある幅広のラックレールを左右からベアリングで挟み込む第二世代型のリニア・クレイフォード式を採用することにより、重量のある大型カメラやアクセサリー類を接続した場合でもタワミやガタが発生しません。ドローチューブ上部には各種計測や写真撮影時に便利なスケールも標準装備。付属の31.7mm変換アダプターには48mmフィルターネジ完備。2インチ&31.7mmアイピース・ストッパーには真鍮リング締付式を採用。最大ストローク50mm。堅牢なフォーカス・ストッパーも完備しており、写真撮影時におけるカメラの完全固定対策も万全です。接眼部全体が360゜回転可能なため、写真撮影時の構図決定にも非常に便利です。
■175mm超ロングバックフォーカス
本機のもうひとつの特徴は、2インチ接眼部端面から焦点面まで実に175mmというバックフォーカスの長さです。これにより2インチミラーや正立プリズムはもちろん、より長いバックフォーカスを必要とする双眼装置や2枚鏡正立ミラー等の使用にもフルに対応しています。また接眼部の根元部分と望遠鏡本体との間にネジ込み装着できるM90大型延長リング3個(L25mm×2+L50mm×1)が標準付属しており、バックフォーカスが余る場合でも、接眼部に負荷をかけずに合焦位置の自在調整が可能です。
■光軸
主鏡・副鏡共に光軸修正装置が完備しておりますが、非常に光軸が狂い難いセル構造を採用しており、通常の移動や運搬等によって光軸が狂うことは殆どありません。(光軸は当社で1台1台星像実視検査により正確に追い込んで出荷しています。)
■総合性能純(クラシカル)カセグレンは非常に優れた設計ですが、製造が難しいため、今まではアマチュア用小型望遠鏡には採用されてきませんでした。しかし、本機の出現により状況は一変しました。これからは安定した高性能の純(クラシカル)カセグレンを、どなたでも気軽に使用できるようになります。低倍率での星雲星団観測から高倍率での月・惑星観測や撮影まで、シャープで色収差の無い純反射系望遠鏡のメリットを存分にご堪能下さい。 |
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